なよびかに女しと見 帚木04章10
目次
原文 読み 意味
なよびかに女しと見れば あまり情けにひきこめられて とりなせばあだめく これをはじめの難とすべし
02056/難易度:☆☆☆
なよびか/に/をむなし/と/みれ/ば あまり/なさけ/に/ひきこめ/られ/て とりなせ/ば/あだめく これ/を/はじめ/の/なん/と/す/べし
(左馬頭)なよやかで女らしいと思えば、つい情に引き籠められるので、距離をおけば婀娜めく。これを第一の難と言うべきです。
文構造&係り受け
主語述語と大構造
- ばあだめく 四次元構造|を…とすべし 二次元構造
〈[女]〉〈[男]〉なよびかに女しと見れば あまり情けにひきこめられて とりなせば あだめく | 〈[男]〉〈[女]〉これをはじめの難とすべし
助詞と係り受け
なよびかに女しと見れば あまり情けにひきこめられて とりなせばあだめく これをはじめの難とすべし
古語探訪
なよびか 02056
なよなよして。
女し 02056
女性らしい。
見れば 02056
肉体関係を結ぶ。
ひきこめられ 02056
とりこにされる。
とりなせば 02056
間をおいて、うまくたちまわる。
あだめく 02056
もともと気持ちを表現しない女性であったのが、急にあだっぽくなる。
はじめの難 02056
間接的な接触の間はおとっとりした風に感じられたが、いざ会ってみるとひどく情熱的であだっぽい難点。おっとりは男性を引き寄せるための手口であった。