世の好き者にて物よ 030 ★☆☆

2021-01-2302 帚木01章~06章

世の好き者にて物よく言ひとほれるを 原文 読み 意味 帚木第2章22/源氏物語

世の好き者にて物よく言ひとほれるを 中将待ちとりて この品々をわきまへ定め争ふ

よ/の/すきもの/にて/もの/よく/いひとほれ/る/を ちゆうじやう/まちとり/て この/しなじな/を/わきまへ/さだめ/あらそふ

世に名高い遊び人で目から鼻に抜ける論客なので、頭中将は待ってましたと座に取りこみこの品定めを決着させようと議論をたたかわせる。

大構造(をわきまへ定め争ふ/三次)& 係り受け

〈[左馬頭]〉の好き者にて物よく言ひとほれる 〈中将〉待ちとりて この品々をわきまへ定め争ふ

主〉述:一朱二緑三青四橙五紫六水 [ ]: 補 /: 挿入 :分岐

物語の深部を支える重要語句へのアプローチ

中将待ちとりてこの品々をわきまへ定め争ふ:「争ふ」とは

ここは以後の発言の話者を決定するうえで、極めて重要な文言である。この箇所からすると、二人を待ち受けた頭中将は左馬頭と討議していることになっている。これまでの注釈では、頭中将はほとんどしゃべることなく、ただ左馬頭の意見を唯々諾々と受け入れているに過ぎない。左馬頭と頭中将の発言は量的にも拮抗するのでなければ「争ふ」とは形容しえない。

帚木 注釈 第2章22

世のすき者 02-030

世に知られた風流人。

物よく言ひとほれる 02-030

筋道を立てて話のできる論客。これは特に左馬頭を言う。藤式部丞は身分が低いゆえか、議論には参加しない。

附録:耳からの情報処理(語りの対象 & 構造型)

語りの対象:左馬頭頭中将

世の好き者にて物よく言ひとほれるを》A
世に名高い遊び人であり、また目から鼻に抜ける論客なので、


中将待ちとりて・この品々をわきまへ定め争ふ》B・C
頭中将は待ってましたと座に取りこみ、この品定めを決着させようと論を戦わせる。

直列型:A<B<C:A<B<C

 A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
 ※係り受けは主述関係を含む


〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法


〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

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