多くは わが心も見 077
目次
帚木 原文 かな書き 現代語訳 第5章16
多くは わが心も見る人からをさまりもすべし
おほく/は わが/こころ/も/みる/ひと/から/をさまり/も/す/べし
(左馬頭)多くの場合、われわれ男どもの浮気心も妻の出方次第でおさまったりするものです。
帚木 注釈 第5章16
わが心 02-077
「わが」は左馬頭が男であるので、男の立場から発言したわけだが、指を噛む女が念頭にあるから、つい一人称が顔をのぞかせたのだろう。
見る人から 02-077
男の世話をする人、すなわち妻次第で。
附録:耳からの情報処理(語りの対象 & 構造型)
語りの対象:夫/女
《多くは わが心も見る人からをさまりもすべし》A
多くの場合、われわれ男どもの浮気心も妻の出方次第でおさまったりするものです。
直列型:A:A
A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
※係り受けは主述関係を含む
〈直列型〉<:直進 #:倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 |:中止法
〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用
情報の階層&係り受け
大構造(も…からをさまりもすべし/一次多くは 〈[わが心]〉も見る人からをさまりもすべし
〈主〉述:一朱二緑三青四橙五紫六水 [ ]: 補 /: 挿入 @・@・@・@:分岐
係り受け&主語述語
「多くは」→「をさまりもすべし」