わが心あやまちなく 081

2021-01-2302 帚木01章~06章

わが心あやまちなくて見過ぐさばさし直してもなどか見ざらむと 原文 読み 意味 帚木第5章20/源氏物語

わが心あやまちなくて見過ぐさば さし直してもなどか見ざらむとおぼえたれど それさしもあらじ

わが/こころ/あやまち/なく/て/みすぐさ/ば さしなほし/て/も/などか/み/ざら/む/と/おぼエ/たれ/ど それ/さしも/あら/じ

エ:や行の「え」

(頭中将)こちらに非がなくて事荒立てないのであれば、無理に性根を叩き直してでも一生添い遂げたいと思うものだが、それはできない相談だ。

大構造(ど…さしもあらじ/四次)& 係り受け

〈[男]〉わが心あやまちなくて見過ぐさ さし直してもなどか見ざらむとおぼえたれ 〈それ〉さしもあらじ

主〉述:一朱二緑三青四橙五紫六水 [ ]: 補 /: 挿入 :分岐

「それ」:指示語(「さ」と同じく「さし直す」を受ける)と考えても発語の辞と考えても意味的にはかわらない。

前後の文脈および文の背景

頭中将が諦観に至る曲折

・同じくはわが力入りをし直しひきつくろふべき所なく 心にかなふやうにもや/02-052
・ただひたふるに子めきて柔らかならむ人を とかくひきつくろひてはなどか見ざらむ 心もとなくとも直し所ある心地すべし/02-059
・すこし後れたる方あらむをもあながちに求め加へじ/02-064
左馬頭にことごとく論破された結果、当初から百八十度違う女性観になっている点に注意したい。

帚木 注釈 第5章20

見過ぐす 02-081

当座は大目に見る。「頼もしげなき疑ひ」をもってすぐに離縁することにしない。

さし直す 02-081

無理に矯正する。

などか見ざらむ 02-081

反語で、添い遂げるの意味。

それさしもあらじ 02-081

人の心を強制して直すことはできない。

附録:耳からの情報処理(語りの対象 & 構造型)

語りの対象:男(光源氏)女(葵の上)

わが心あやまちなくて見過ぐさば・さし直してもなどか見ざらむ》A・B
こちらに非がなくて事荒立てないのであれば、無理に性根を叩き直してでも一生添い遂げたい


とおぼえたれど・それさしもあらじ》C・D
と思うものだが、それはできない相談だ。

直列型:A<B<C<D:A<B<C<D

 A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
 ※係り受けは主述関係を含む


〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法


〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

2021-01-2302 帚木01章~06章

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