なまなまの上達部よ 035

2021-01-2302 帚木01章~06章,分岐型

なまなまの上達部よりも非参議の四位どもの 原文 読み 意味 帚木第3章04/源氏物語

なまなまの上達部よりも 非参議の四位どもの 世のおぼえ口惜しからず もとの根ざし卑しからぬ やすらかに身をもてなしふるまひたる いとかはらかなりや 家の内に足らぬことなどはたなかめるままに 省かずまばゆきまでもてかしづける女などの おとしめがたく生ひ出づるも あまたあるべし

なまなま/の/かむだちめ/より/も ひ-さむぎ/の/しゐ-ども/の よ/の/おぼエ/くちをしから/ず もと/の/ねざし/いやしから/ぬ やすらか/に/み/を/もてなし/ふるまひ/たる いと/かはらか/なり/や いへ/の/うち/に/たら/ぬ/こと/など/はた/なか/める/まま/に はぶか/ず/まばゆき/まで/もて-かしづけ/る/むすめ/など/の おとしめ-がたく/おひいづる/も あまた/ある/べし

(頭中将)なまなかな上達部よりも、参議扱いの四位の身で、世評も不満なく、生まれ育ちの卑しくないのが、鷹揚にかまえ日を暮らすのは、何とさっぱり気持ちがよいことでしょう。受領でも参議格でも家の中に不足などあろうはずのないままに、贅を尽くしまぶしいまで慈しんでき娘なんかが、見下しがたく生い立つことも、相当数にのぼるはずです。

大構造(も…あるべし/四次)& 係り受け

なまなまの上達部よりも 〈非参議の四位ども〉の 〈世のおぼえ〉口惜しからず もとの〈根ざし〉卑しからぬ〈[のが]〉 やすらかに身をもてなしふるまひたる〈[のは]〉 いとかはらかなりや 〈[参議格]〉家の内に足らぬ〈ことなど〉はたなかめるまま 省かずまばゆきまでもてかしづける〈女など〉の おとしめがたく生ひ出づる〉も あまたあるべし

主〉述:一朱二緑三青四橙五紫六水 [ ]: 補 /: 挿入 :分岐

02-034と02-035は対の関係。従って、「省かずまばゆきまでもてかしづける」の主体は参議格の貴族であって、受領は含めない。

「非参議の四位どもの 世のおぼえ口惜しからず もとの根ざし卑しからぬ」:AのB連体(「の」同格)


「世のおぼえ口惜しからず」「もとの根ざし卑しからぬ」:並列


「世のおぼえ口惜しからず もとの根ざし卑しからぬ」「やすらかに身をもてなしふるまひたる」:主述


「やすらかに身をもてなしふるまひたる」「いとかはらかなりや」:主述


「女などのおとしめがたく生ひ出づる」:AのB連体形(「の」主格)

帚木 注釈 第3章04

なまなまの 02-035

うだつのあがらぬ。

非参議の四位 02-035

四位でありながら、三位以上の役割である参議になり朝政にあたる人。参議以上はその地位につける家柄がほぼ固定されていた。その中でも流動性がありえたのが非参議の四位。三位以上の公卿は上流貴族で生まれにによって決まっている。それ以下の中流貴族の中に生まれながら上々のクラスの公卿とされた。

かはらかなり 02-035

爽快であること。

なかめる 02-035

ないらしい。

省かず 02-035

時間・費用・儀式などを省略せず。

附録:耳からの情報処理(語りの対象 & 構造型)

語りの対象:参議格受領と参議格その娘

なまなまの上達部よりも・非参議の四位どもの》A・B
なまなかな上達部よりも、参議扱いの四位の身で、


世のおぼえ口惜しからず・もとの根ざし卑しからぬ》C・D
世評も不満なく、生まれ育ちの卑しくない者が


やすらかに身をもてなしふるまひたる》E
鷹揚にかまえ日を暮らしている姿は


いとかはらかなりや》F
何とさっぱり気持ちのよいことでしょう


家の内に足らぬことなどはたなかめるままに》G
家の中に不足などあろうはずのないままに、


省かずまばゆきまでもてかしづける女などの》H
贅を尽くしまぶしいまで慈しみ育てた娘などが、


おとしめがたく生ひ出づるも・あまたあるべし》I・J
見下しがたく生い立つことも、相当数にのぼるはずです。

分岐型・中断型:A<B<C+D<E<FφG<H<I<J:A<B<C+D<E<F、G<H<I<J

 A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
 ※係り受けは主述関係を含む


〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法


〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

2021-01-2302 帚木01章~06章,分岐型

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