狭き家の内の主人と 帚木04章05
原文 読み 意味
狭き家の内の主人とすべき人一人を思ひめぐらすに 足らはで悪しかるべき大事どもなむかたがた多かる
02051/難易度:☆☆☆
せばき/いへ/の/うち/の/あるじ/と/す/べき/ひと/ひとり/を/おもひ-めぐらす/に たらは/で/あしかる/べき/だいじ-ども/なむ/かたがた/おほかる
(左馬頭)狭い家の内の中心となるべき人ひとりについて思い巡らすに、なくては困る大事な点があれこれ多いものです。
文構造&係り受け
主語述語と大構造
- に…なむかたがた多かる 四次元構造
〈[発言者]〉狭き家の内の〈主人〉とすべき人一人を思ひめぐらすに 足らはで悪しかるべき〈大事ども〉なむかたがた多かる
助詞と係り受け
狭き家の内の主人とすべき人一人を思ひめぐらすに 足らはで悪しかるべき大事どもなむかたがた多かる
古語探訪
家の内の主人 02051
正妻、第一夫人。正妻がしっかりしていなければ、第二夫人以下女房たちなど好き勝手な行動に出て家が安定しない。政治の世界に比喩をとってきた理由である。