宮仕へに出で立ちて 帚木03章05

2021-04-18

原文 読み 意味

宮仕へに出で立ちて 思ひかけぬ幸ひとり出づる例ども多かりかし など言へば

02036/難易度:☆☆☆

みやづかへ/に/いでたち/て おもひかけ/ぬ/さいはひ/とりいづる/ためし-ども/おほかり/かし など/いへ/ば

(頭中将)思い切って宮仕えをはじめ、予期せぬ幸運を手に入れる例も多いでしょうね、などと中将が言うと、

文構造&係り受け

主語述語と大構造

  • 言へば 三次元構造

〈[娘]〉宮仕へに出で立ちて 思ひかけぬ幸ひとり出づる〈例ども〉多かりかしなど 〈[発言者]〉言へば

助詞と係り受け

宮仕へに出で立ちて 思ひかけぬ幸ひとり出づる例ども多かりかし など言へば

宮仕へに出る主体は明らかでないが、文のつながりから「非参議の四位」の娘であり、これと構造的に対をなす「受領」の娘と考えるのがよい。

「言へば」→「(とて)笑ひたまふ/02037」

古語探訪

出で立ち 02036

意気込んでスタートすること。

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