宮仕へに出で立ちて 帚木03章05
目次
原文 読み 意味
宮仕へに出で立ちて 思ひかけぬ幸ひとり出づる例ども多かりかし など言へば
02036/難易度:☆☆☆
みやづかへ/に/いでたち/て おもひかけ/ぬ/さいはひ/とりいづる/ためし-ども/おほかり/かし など/いへ/ば
(頭中将)思い切って宮仕えをはじめ、予期せぬ幸運を手に入れる例も多いでしょうね、などと中将が言うと、
文構造&係り受け
主語述語と大構造
- 言へば 三次元構造
〈[娘]〉宮仕へに出で立ちて 思ひかけぬ幸ひとり出づる〈例ども〉多かりかしなど 〈[発言者]〉言へば
助詞と係り受け
宮仕へに出で立ちて 思ひかけぬ幸ひとり出づる例ども多かりかし など言へば
宮仕へに出る主体は明らかでないが、文のつながりから「非参議の四位」の娘であり、これと構造的に対をなす「受領」の娘と考えるのがよい。
「言へば」→「(とて)笑ひたまふ/02037」
古語探訪
出で立ち 02036
意気込んでスタートすること。