親など立ち添ひもて 帚木02章12
目次
原文 読み 意味
親など立ち添ひもてあがめて 生ひ先籠れる窓の内なるほどは ただ片かどを聞き伝へて 心を動かすこともあめり
02020/難易度:☆☆☆
おや/など/たちそひ/もてあがめ/て おひさきこもれ/る/まど/の/うち/なる/ほど/は ただ/かたかど/を/ききつたへ/て こころ/を/うごかす/こと/も/あ/めり
(頭中将)親などがつきっきりで祭り上げて生まれてこの方深窓で暮らすうちは、ただ才能の一斑を漏れ聞いて心惹かれることもあろうけど。
文構造&係り受け
主語述語と大構造
- もあめり 四次元構造
〈[女性]〉〈親など〉立ち添ひもてあがめて 生ひ先籠れる窓の内なるほどは 〈[男性]〉ただ片かどを聞き伝へて 心を動かす〈こと〉もあめり
助詞と係り受け
親など立ち添ひもてあがめて 生ひ先籠れる窓の内なるほどは ただ片かどを聞き伝へて 心を動かすこともあめり
古語探訪
生ひ先籠れる 02020
生まれてこれまでも、これからも深窓にこもるとの意味。
片かど 02020
才能の一端。あるいは一部の才能。