手を書きたるにも深 帚木06章07

2021-04-18

耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉

語りの対象:書一般の心構え心の赴くままに書いた書丁寧に書の作法に則った書

分岐型:A→[{(B→C)+(D→E)}→F]→G:A→G、B→C→F→G、D→E→F→G

手を書きたるにも》A
字を書いた場合でも、


深きことはなくて ここかしこの点長に走り書き そこはかとなく気色ばめるは・うち見るにかどかどしく気色だちたれど》B・C
深い意図などなくて、あちこちの点を書き流しどことなく気分を出している書は、ぱっと見には才気走り雰囲気があるようだけれど、


なほまことの筋をこまやかに書き得たるは・うはべの筆消えて見ゆれど》D・E やはりまことの筆法通りに細心の注意を払って書きえた書は、見た目のうまさこそ目につかないが、


《今ひとたびとり並べて見れば・なほ実になむよりける》F・G
今一度とり並べて見るとやはり誠実な書に心は惹かれるのです。

  • 〈直列型〉:修飾 :倒置 
  • 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
  • 〈中断型〉//:挿入 :文終止・中止法
  • 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
  • 〈分配型〉A→B*A→C

 A→B:AはBに係る
 Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
 ※係り受けは主述関係を含む
 ※直列型は、全型共通のため単独使用に限った

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