いであな悲しかくは 帚木05章09
耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉
語りの対象:知人/女/夫/古御達
分岐型:A+B→C→(D→(E→)F→)G→H→I+J→K:A+B→C→G→H→I+J→K、D→F→G、E→F
《いであな悲し・かくはた思しなりにけるよ・などやうにあひ知れる人来とぶらひ》A・B・C
なんとまあ悲しいこと、こんなにまでよくもまた思い詰めものですなどと、相知れる人が見舞ったり、
《ひたすらに憂しとも・思ひ離れぬ男聞きつけて・涙落とせ・ば》D・E・F・G
ただもうひたすらつらいと、愛情の冷めぬ夫が聞きつけ、涙を落せば、
《使ふ人古御達など・君の御心はあはれなりけるものを・あたら御身を・など言ふ》H・I・J・K
召使や年のいった女房なんかが、旦那さまの御心は情愛に満ちておいででしたのに、もったいなくも御身をお捨てになど言う。
- 〈直列型〉→:修飾 #:倒置
- 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
- 〈中断型〉//:挿入 |:文終止・中止法
- 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
- 〈分配型〉A→B*A→C
A→B:AはBに係る
Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
※係り受けは主述関係を含む
※直列型は、全型共通のため単独使用に限った