ともかくも違ふべき 帚木05章21
耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉
語りの対象:男(光源氏)/女(葵の上)/頭中将/光源氏
分岐型:A→B→(C→)D:A→B→D、C→D
《ともかくも 違ふべきふしあらむを のどやかに見忍ばむよりほかに ますことあるまじかりけり》A
とにもかくにも、気のそまぬ点があろうとゆったりかまえ辛抱するよりほかいい手立てはないでしょうね
《と言ひて わが妹の姫君は この定めにかなひたまへりと思へば》B
と言って、自分の妹君である葵の上はこの結論通りでおられると思うが、
《君のうちねぶりて言葉まぜたまはぬを さうざうしく心やましと思ふ》C・D
光の君は狸寝入りして言葉をお挟みにならないので頭中将はじれったくいらだたしく思う。
- 〈直列型〉→:修飾 #:倒置
- 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
- 〈中断型〉//:挿入 |:文終止・中止法
- 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
- 〈分配型〉A→B*A→C
A→B:AはBに係る
Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
※係り受けは主述関係を含む
※直列型は、全型共通のため単独使用に限った