男の朝廷に仕うまつ 帚木04章03
目次
原文 読み 意味
男の朝廷に仕うまつり はかばかしき世のかためとなるべきも まことの器ものとなるべきを取り出ださむには かたかるべしかし
02049/難易度:☆☆☆
をのこ/の/おほやけ/に/つかうまつり はかばかしき/よ/の/かため/と/なる/べき/も まこと/の/うつはもの/と/なる/べき/を/とりいださ/む/に/は かたかる/べし/かし
(頭中将)男が朝廷に伺候し、頼もしい国の支えとなる場合でも、真の器になれる人を選び出すのは難しいものでしょうね。
文構造&係り受け
主語述語と大構造
- には…かたかるべしかし 四次元構造
〈男〉の朝廷に仕うまつり はかばかしき世のかためとなるべきも 〈[帝]〉まことの器ものとなるべきを取り出ださむには かたかるべしかし
助詞と係り受け
男の朝廷に仕うまつり はかばかしき世のかためとなるべきも まことの器ものとなるべきを取り出ださむには かたかるべしかし
「かたかるべしかし」:「えなむ思ひ定むまじかりける/02048」に呼応。決めがたいという主張は頭中将のものである。
古語探訪
世のかため 02049
重鎮。結婚生活でも男社会でも、真に信頼できる人はなかなかいないとの論法。