げにさし向ひて見む 帚木04章14
耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉
語りの対象:男(発言者)/女
分岐型・中断型:A→B→(C→D→E→F→)/G→/H:A→B→H、C→D→E→F→H、G
《げにさし向ひて見むほどは・さてもらうたき方に罪ゆるし見るべきを》A・B
なるほど差し向かいで暮らす間は、至らぬ点もかわいさに免じ大目にも見れましょうが、
《立ち離れて・さるべきことをも言ひやり》C・D
離れ離れでは大事なことも人づてになり、
《をりふしにし出でむわざのあだ事にもまめ事にも・わが心と思ひ得ることなく深きいたりなからむは》E・F
時節時節欠かせぬことなんかでも私的であれ公ごとであれ、自分の問題として考えようとせず心遣いが行き届かないのは、
《いと口惜しく頼もしげなき咎や・なほ苦しからむ》G・H
何とも情けなく頼みにならない難点であって、やはり心配の種でしょうな。
- 〈直列型〉→:修飾 #:倒置
- 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
- 〈中断型〉//:挿入 |:文終止・中止法
- 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
- 〈分配型〉A→B*A→C
A→B:AはBに係る
Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
※係り受けは主述関係を含む
※直列型は、全型共通のため単独使用に限った