ただひたふるに子め 帚木04章13
目次
原文 読み 意味
ただひたふるに子めきて柔らかならむ人を とかくひきつくろひてはなどか見ざらむ 心もとなくとも直し所ある心地すべし
02059/難易度:☆☆☆
ただ/ひたふる/に/こめき/て/やはらか/なら/む/ひと/を とかく/ひき-つくろひ/て/は/など/か/み/ざら/む こころもとなく/とも/なほし-どころ/ある/ここち/す/べし
(頭中将)ただもうひたすら子供子供していて従順な人を、あれこれ繕ってしまえばどうして面倒みないことがありましょう、もどかしい点はあっても直す甲斐がある気がするものでしょう。
文構造&係り受け
主語述語と大構造
- てはなどか見ざらむ 三次元構造|心地すべし 三次元構造
〈[男]〉ただひたふるに子めきて柔らかならむ人を とかくひきつくろひてはなどか見ざらむ 〈[男]〉〈[女]〉心もとなくとも直し所ある心地すべし
助詞と係り受け
ただひたふるに子めきて柔らかならむ人を とかくひきつくろひてはなどか見ざらむ 心もとなくとも直し所ある心地すべし
古語探訪
柔らか 02059
柔軟性がある。教えがいがある。
などか見ざらむ 02059
かならず結婚したい。「などか」は反語。
心もとなくとも 02059
離れている際に安心できない点があろうとも。この点を左馬頭に批判される。
〈テキスト〉〈語り〉〈文脈〉の背景
女のアラ 02059
頭中将の意見はもともと「同じくはわが力入りをし直しひきつくろふべき所なく心にかなふやうにもや/02052」というものであった。