また元はやむごとな 帚木03章02
耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉
語りの対象:没落貴族/成り上がり者・没落貴族/世の人(発言者)
分岐型:A→B→C→(D→)E+F→(H→)I:A→B→C→E+F→I、D→E+F、H→I
《また元はやむごとなき筋なれど》A
またもとは最上の血筋なのに、
《世に経るたづき少なく・時世に移ろひておぼえ衰へぬれば》B・C
世を渡る方途に欠け、時勢に押されて名望も衰えてしまうと、
《心は心として》D
気位は以前のままでも、
《こと足らず・悪ろびたることども出でくるわざなめれば》E・F
暮らしは事欠き意にそまぬことどもが起きるものなのでしょうから、
《とりどりにことわりて・中の品にぞ置くべき》H・I
各々判別して中の位に置くのが応分でしょう。
- 〈直列型〉→:修飾 #:倒置
- 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
- 〈中断型〉//:挿入 |:文終止・中止法
- 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
- 〈分配型〉A→B*A→C
A→B:AはBに係る
Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
※係り受けは主述関係を含む
※直列型は、全型共通のため単独使用に限った