父の年老いものむつ 帚木03章12
耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉
語りの対象:娘の家族・家/娘/発言者(左馬頭)
分岐型:A+B→C→D→E→F→G:A+B→C→D→E→F→G
《父の年老いものむつかしげに太りすぎ・兄の顔憎げに》A・B
父は年老い何ともぶざまに太りすぎ、男兄弟の顔は憎々しげで、
《思ひやりことなることなき閨の内に》C
特別な思いを受けて育ったのでもない閨の中で、
《いといたく思ひあがり》D
何ともえらく気位を高くし、
《はかなくし出でたることわざも・ゆゑなからず見えたらむ片かどにても》E・F
気軽にやってみせた諸芸でも、格式は認められないながら才能の片鱗でもうかがわせるなら、
《いかが思ひの外にをかしからざらむ》G
どうして予想外に興味を引かれずにおれましょう。
- 〈直列型〉→:修飾 #:倒置
- 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
- 〈中断型〉//:挿入 |:文終止・中止法
- 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
- 〈分配型〉A→B*A→C
A→B:AはBに係る
Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
※係り受けは主述関係を含む
※直列型は、全型共通のため単独使用に限った