見る人後れたる方を 帚木02章14
耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉
語りの対象:世話人/世の女/世の男/頭中将
分岐型・中断型:A+B→/C→/D→E→F:A+B→D→E→F、C
《見る人後れたる方をば言ひ隠し・さてありぬべき方をばつくろひてまねび出だすに》A・B
後見人は見劣りする方面を隠して言わず、ありのままでよい面も聞こえよく伝えるものだから、
《それしかあらじとそらにいかがは推し量り思ひくたさむ》C
そんな立派なはずはあるまいと見もせぬうちにどうして当て推量で正体を見抜きけましょうか。
《まことかと見もてゆくに・見劣りせぬやうはなくなむあるべきと》D・E
本当だろうかと一緒に暮らしてゆくうちに、がっかりせずにすむなんてことはあるべくもないのに」と、
《うめきたる気色も恥づかしげなれば》F
大袈裟に嘆息する表情もいかにも誇らしげなので、
- 〈直列型〉→:修飾 #:倒置
- 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
- 〈中断型〉//:挿入 |:文終止・中止法
- 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
- 〈分配型〉A→B*A→C
A→B:AはBに係る
Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
※係り受けは主述関係を含む
※直列型は、全型共通のため単独使用に限った