ただうはべばかりの 帚木02章10
耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉
語りの対象:世の女/世の男
直列型:A→B→C→D:A→B→C→D
《ただうはべばかりの情けに手走り書き をりふしの答へ心得てうちしなどばかりは》A
ただうわべばかりの愛情からさらさらと文字を書きちらし、時節に応じた応答のこつを心得てさっと返書をしたためるぐらいのことは、
《随分によろしきも多かりと見たまふれど》B
そこそこできる女も多いように見えますが、
《そもまことにその方を取り出でむ選びに・かならず漏るまじきは いと難しや》C・D
そもまことに妻選びの候補として決して漏れるおそれのない女性は先ずもっていないものですよ。
- 〈直列型〉→:修飾 #:倒置
- 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
- 〈中断型〉//:挿入 |:文終止・中止法
- 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
- 〈分配型〉A→B*A→C
A→B:AはBに係る
Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
※係り受けは主述関係を含む
※直列型は、全型共通のため単独使用に限った