里にてもわが方のし 帚木01章08
耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉
語りの対象:頭中将/光源氏/光源氏と頭中将
直列型:A→B→C→E→F→G:A→B→C→E→F→G
《里にても わが方のしつらひまばゆくして》A
実家においてもまた自分の身の回りのしたくをきらびやかにして
《君の出で入りしたまふにうち連れきこえたまひつつ》B
光君の出入りなさるのにお伴申しては、
《夜昼学問をも遊びをももろともにして をさをさ立ちおくれず》C
昼夜となく学問をも遊びをも一緒にしてなかなか遅れを取らず、
《いづくにてもまつはれきこえたまふほどに》E
どのような場所にでも付き従い申しておいでなので、
《おのづからかしこまりもえおかず・心のうちに思ふことをも隠しあへずなむ 睦れきこえたまひける》F・G
自然と遠慮もおかれず、心中思うことまでも隠しおおせぬほど仲睦まじく、ふるまい申し上げておられた。
- 〈直列型〉→:修飾 #:倒置
- 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
- 〈中断型〉//:挿入 |:文終止・中止法
- 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
- 〈分配型〉A→B*A→C
A→B:AはBに係る
Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
※係り受けは主述関係を含む
※直列型は、全型共通のため単独使用に限った