長雨晴れ間なきころ 帚木01章05
耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉
語りの対象:天候/帝/光源氏/左大臣/頭中将ほか
分岐型・中段型:A→(B→C|)D:A→D、B→C
《長雨晴れ間なきころ 内裏の御物忌さし続きて いとど長居さぶらひたまふを》A
長雨が晴れる間もない時節、内裏の物忌みがうち続いていつにもまして長居なさるのを、
《大殿にはおぼつかなく恨めしく思したれど》B
大臣方では待ちわびて恨めしくお思いであったが、
《よろづの御よそひ何くれとめづらしきさまに調じ出でたまひつつ》C
それでもご装束万端どれもふたつとないような仕立てに誂えておあげになり、
《御息子の君たちただこの御宿直所の宮仕へを勤めたまふ》D
ご子息たちの方ではただこの君の御曹司にばかり出仕なされた。
- 〈直列型〉→:修飾 #:倒置
- 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
- 〈中断型〉//:挿入 |:文終止・中止法
- 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
- 〈分配型〉A→B*A→C
A→B:AはBに係る
Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
※係り受けは主述関係を含む
※直列型は、全型共通のため単独使用に限った