光る源氏名のみこと 帚木01章01
耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉
語りの対象:光源氏/(後世の)人/(光源氏と同時代の)人
分岐型:A→(B→)C→D:A→C→D、B→C
《光る源氏 名のみことことしう 言ひ消たれたまふ咎多かなるに》A
光源氏とはまあ、名ばかりごたいそうだが、とつい言いよどんでしまう不始末が多いとのことなのに、
《いとど かかる好きごとどもを 末の世にも聞き伝へて 軽びたる名をや流さむと》B
ますますもって、こんな色恋沙汰の数々を後の世にまで語り継がれて、軽はずみの名を流すことになってはと、
《忍びたまひける隠ろへごとをさへ 語り伝へけむ・人のもの言ひさがなさよ》C・D
お隠しになっておられた秘密までも、語り伝えようとした人の、なんと口さがないことか。
- 〈直列型〉→:修飾 #:倒置
- 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
- 〈中断型〉//:挿入 |:文終止・中止法
- 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
- 〈分配型〉A→B*A→C
A→B:AはBに係る
Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
※係り受けは主述関係を含む
※直列型は、全型共通のため単独使用に限った