うちそへて うちそえて 打ち添へて 打ち添えて うちそふ うちそう うち添ふ うち添う 01-139

2021-05-16

光源氏と藤壺の宮二人一緒に。通例「(藤壺の宮と仲が悪いの)に加えて」と解釈するが、「も立ち出でて」と意味が重複する。次の文が、光源氏と藤壺の宮を並べて提示するので、「ものし」の対象も二人「うち添へて」と取るのがよい。


こよなう心寄せきこえたまへれば 弘徽殿の女御 またこの宮とも御仲そばそばしきゆゑ うち添へて もとよりの憎さも立ち出でて ものしと思したり

若宮があまりに藤壺の宮に心をお寄せになるので、弘徽殿の女御は、若君同様この藤壺の宮とも疎遠であったため、元もとあった亡き方への憎しみも蘇り、不快だとお思いになる。

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