さるべき さるべし 01-032

2021-04-13

そうあるべき、それに相応しい、即ち、適任者 立派なの意味。


息も絶えつつ 聞こえまほしげなることはありげなれど いと苦しげにたゆげなれば かくながらともかくもならむを 御覧じはてむと思し召すに 今日始むべき祈りども さるべき人びとうけたまはれる 今宵よりと 聞こえ急がせば わりなく思ほしながら まかでさせたまふ

息も絶え絶えに、申し上げておきたいことがおありの様子ながら、どうにも苦しげで辛そうなので、このままどうなれ結果を見届けようと、帝は決心なさるが、今日始めねばなりませぬご祈祷など、例の立派な験者たちが承っております、今宵にもと側女がせき立て申し上げるので、気持ちの納めようもないご心痛ながら、退出をお許しになったのです。

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