ゆゆしう ゆゆしく ゆゆし 由々しう 由々しく 由々し 01-168
この世のものとは思えない様。帝も幾度となく光源氏の美質の中に不吉なものを感じてきたことは幾度か繰り返して説明した。「ものの心知りたまふ人はかかる人も世に出でおはするものなりけりとあさましきまで目をおどろかしたまふ(ものの本質を見抜いておられるお方は、「こんな方も世に生れて来られるものか」と、常軌を超えた相に信じがたいと目を瞠はっておられました)/01-023」左大臣もまたそれを感じ取る能力があり、その能力により娘の婿として東宮でなく光源氏を婿に選んだこともすでに「思しわづらふ/01-153」の語釈で触れた。
いときびはにておはしたるを ゆゆしううつくしと 思ひきこえたまへり
たいそう幼くいらっしゃるが、不吉なほどにきれいだと大臣はお思いである。