よにすまふべきこころおきて 世に住まふべき心おきて よにすまうべきこころおきて 世に住まうべき心おきて 02-113
「わが両つの途歌ふ」に説かれるているような訓戒。「心おきて」は心構え。
かの 馬頭の申したまへるやうに 公事をも言ひあはせ 私ざまの世に住まふべき心おきてを思ひめぐらさむ方もいたり深く 才の際なまなまの博士恥づかしく すべて口あかすべくなむはべらざりし
先に左馬頭の申されましたように、公事をも相談し、私的な生活面での役立つ心得をおもんぱかる点でも造詣深く、学問の程はなまなかの博士をば顔色なからしめず、いっさい口をはさむ余地を与えないのでした。