ときよの 時世の 02-038

2021-05-21

「現在の」で「元の」と対比する。


元の品 時世のおぼえうち合ひ やむごとなきあたりの内々のもてなしけはひ後れたらむは さらにも言はず 何をしてかく生ひ出でけむと 言ふかひなくおぼゆべし

(頭中将)祖先の血筋がよく今の世の評判もそれに見合うものであり、位人臣を極めた家柄でありながら、内輪での立ち居や気品がひけを取るようでは、お話にもならず、何をどうしてこんな育ちをしたろうかと言う甲斐なく思えましょう。

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