あはれのことやとぶ 若紫10章06

2021-05-08

原文 読み 意味

あはれのことや とぶらふべかりけるを などか さなむとものせざりし 入りて消息せよ とのたまへば 人入れて案内せさす

05162/難易度:☆☆☆

あはれ/の/こと/や とぶらふ/べかり/ける/を などか さ/なむ/と/ものせ/ざり/し いり/て/せうそこ/せ/よ と/のたまへ/ば ひと/いれ/て/あない/せ/さす

「かわいそうなことだな、わたしも見舞うべきであったのに。どうして、しかじかのことがあったと言って寄越さなかったのか。入って行って取次ぎをせよ」とおっしゃるので、使者を立てて案内させる。

あはれのことや とぶらふべかりけるを などか さなむとものせざりし 入りて消息せよ とのたまへば 人入れて案内せさす

大構造と係り受け

古語探訪

あはれのことや 05162

病気で「何ごともおぼえず」という状態になっていることに対する慰謝と哀惜の念。

さなむ 05162

尼君の容態がそんなにも重いこと。

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