いま一方は主強くな 夕顔02章08

2021-04-13

原文 読み 意味

いま一方は 主強くなるとも 変らずうちとけぬべく見えしさまなるを頼みて とかく聞きたまへど 御心も動かずぞありける

04030/難易度:☆☆☆

いま/ひとかた/は ぬし/つよく/なる/とも かはら/ず/うちとけ/ぬ/べく/みエ/し/さま/なる/を/たのみ/て とかく/きき/たまへ/ど みこころ/も/うごか/ず/ぞ/あり/ける

いま一人の女性は、仮に世話する男の見張りが強くなっても、いつでも身を許すにように見えた女の性格に安心し、いろいろの噂を耳になさるが心を動かされることはなかった。

いま一方は 主強くなるとも 変らずうちとけぬべく見えしさまなるを頼みて とかく聞きたまへど 御心も動かずぞありける

大構造と係り受け

古語探訪

いま一方 04030

軒端荻。。

主 04030

「娘をばさるべき人に預けて/04051」を受ける。

強くなる 04030

監視が強まる、あるいは、軒端荻への支配力が増すこと。

うちとけぬべく 04030

具体的には、すぐに男と寝るのを許すこと。

とかく聞きたまへど 04030

縁談のこと。あるいは縁談後の新しい男のことをいろいろ噂にきく。

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