大殿も経営したまひ 夕顔11章07

2021-04-25

原文 読み 意味

大殿も経営したまひて 大臣 日々に渡りたまひつつ さまざまのことをせさせたまふしるしにや 二十余日 いと重くわづらひたまひつれど ことなる名残のこらず おこたるさまに見えたまふ

04137/難易度:☆☆☆

おほとの/も/けいめい/し/たまひ/て おとど ひび/に/わたり/たまひ/つつ さまざま/の/こと/を/せ/させ/たまふ しるし/に/や にじふ-よにち いと/おもく/わづらひ/たまひ/つれ/ど こと/なる/なごり/のこら/ず おこたる/さま/に/みエ/たまふ

左大臣家でもいろいろと奔走され、大臣は毎日お越しになって、さまざまな処置を家人たちにおさせになる、そのおかげであろうか、二十日あまり重篤なご病状であられたけれど、特に心配するような余病もなく、快方にむいたようなご様子。

大殿も経営したまひて 大臣 日々に渡りたまひつつ さまざまのことをせさせたまふしるしにや 二十余日 いと重くわづらひたまひつれど ことなる名残のこらず おこたるさまに見えたまふ

大構造と係り受け

古語探訪

経営 04137

世話してまわる、あれこれ奔走する。

さまざまなこと 04137

病状がよくなるためのいっさいのこと。加持祈祷や服薬など。古文で「こと」とあれば、具体的な事柄・出来事を考える。

ことなる名残 04137

特別注意しないといけないような予後の病状や後遺症。

おこたるさま 04137

病状が快方にむかう様子。

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