さらぬ法師ばらなど 夕顔10章06

2021-04-23

原文 読み 意味

さらぬ法師ばらなどにも 皆 言ひなすさま異にはべる と聞こゆるにぞ かかりたまへる

04114/難易度:☆☆☆

さらぬ/ほふしばら/など/に/も みな いひ/なす/さま/こと/に/はべる と/きこゆる/に/ぞ かかり/たまへ/る

「ほかの坊さんたちなどにも、すべて言いなした内容は事実とは違うものです」と申し上げる惟光の言葉を頼みとおすがりになる。

さらぬ法師ばらなどにも 皆 言ひなすさま異にはべる と聞こゆるにぞ かかりたまへる

大構造と係り受け

古語探訪

さらぬ法師ばら 04114

「さ」は葬儀のことを頼んだ「いと尊き老僧」をさし、そうでない・それ以外の僧侶たちの意味。「さらぬ」は「さあらぬ(そうでない)」の短縮。

異に 04114

事実と違う言い方をしてあるの意味。

かかりたまへる 04114

その言葉を何よりの頼みとしてすがりつくこと。ことが発覚すれば、光の将来も危うくなる可能性があるのだろう。実際どうなるかはわからないが、光はひどく恐れている。

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