狭き家の内の主人と 帚木04章05

2021-04-18

原文 読み 意味

狭き家の内の主人とすべき人一人を思ひめぐらすに 足らはで悪しかるべき大事どもなむかたがた多かる

02051/難易度:☆☆☆

せばき/いへ/の/うち/の/あるじ/と/す/べき/ひと/ひとり/を/おもひ-めぐらす/に たらは/で/あしかる/べき/だいじ-ども/なむ/かたがた/おほかる

(左馬頭)狭い家の内の中心となるべき人ひとりについて思い巡らすに、なくては困る大事な点があれこれ多いものです。

文構造&係り受け

主語述語と大構造

  • に…なむかたがた多かる 四次元構造

〈[発言者]〉狭き家の内の〈主人〉とすべき人一人を思ひめぐらす 足らはで悪しかるべき〈大事ども〉なむかたがた多かる

助詞と係り受け

狭き家の内の主人とすべき人一人を思ひめぐらすに 足らはで悪しかるべき大事どもなむかたがた多かる

古語探訪

家の内の主人 02051

正妻、第一夫人。正妻がしっかりしていなければ、第二夫人以下女房たちなど好き勝手な行動に出て家が安定しない。政治の世界に比喩をとってきた理由である。

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