その日の御前の折櫃 桐壺10章23

2021-04-18

原文 読み 意味

その日の御前の折櫃物籠物など 右大弁なむ承りて 仕うまつらせける

01163/難易度:☆☆☆

その/ひ/の/お-まへ/の/をりびつもの/こもの/など う-だいべん/なむ/うけたまはり/て つかうまつら/せ/ける

その日の源氏の君から帝へのお礼の品である折櫃物(おりびつもの)や籠物(こもの)などは右大弁が承って用意申し上げた。

文構造&係り受け

主語述語と大構造

  • なむ承りて仕うまつらせける 一次元構造

その日の御前の折櫃物籠物など 〈右大弁〉なむ承りて 仕うまつらせける

助詞と係り受け

その日の御前の折櫃物籠物など 右大弁なむ承りて 仕うまつらせける

御前折櫃物籠物など 右大弁なむ承り 仕うまつらける

助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞

助動詞の識別:せ ける

  • :使役・す・連用形
  • ける:呼び起こし・けり・連体形(「なむ」の結び)
敬語の区別:御前 承る 仕うまつる

その日の前の折櫃物籠物など 右大弁なむ承りて 仕うまつらせ ける

尊敬語 謙譲語 丁寧語

古語探訪

折櫃物 01163

帝への献上品で肴類。

籠物 01163

帝への献上品で果物を木につけたもの。

右大弁 01163

麗の相人に光の君を連れて言ったのがこの右大弁。その時、「右大弁の子のやうに思はせて/01120」とあった。左大臣が後見する以前には、この右大弁が光の君の親代わりになり後見をし、帝へのお礼も金を出して用意したのである。

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