A:解釈を決定づける基幹語– tax –
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あるまじきはぢもこそ あるまじきはじもこそ あるまじき恥もこそ 01-026
「かかる折りにも」とあるので、普段から案じていたことである。そうであれば、「内裏では死者を出すことへの恥だ」とか、「死の穢れに触れる恥を御子に与えてはいけない」等の解釈は成り立たない。御息所にとって一番の心配は息子の将来である。この時点... -
そうしてまかでさせたてまつりたまふ そうしてまかでさせたてまつりたまう 奏して罷でさせ奉り給ふ 奏してまかでさせたてまつりたまう 01-025
「動詞A+て+動詞B」では動作主体が変わらないのが一般的である。従って「奏し」たのが母君であれば、「まかでさせ」た主体も母君と読むのが自然である。「まかでさせ」た行為に対して、「たてまつり」は客体の更衣に、「たまふ」は主体の母君に、敬意を... -
ただいつかむいかのほどにいとよわうなれば ただいつかむいかのほどにいとよわくなれば ただ五六日のほどにいと弱うなれば ただ五六日のほどにいと弱くなれば 01-025
桐壺更衣の母の言葉「横様なるやうにてつひにかくなりはべりぬれば//01-070」、藤壺の宮の母の言葉「桐壺の更衣のあらはにはかなくもてなされにし例もゆゆしう/01-129」から、呪詛などによる不自然死が想定される。 年ごろ常の篤しさになりたまへれば 御... -
はかなきここちにわづらひ はかなきここちにわずらい はかなき心地に患ひ はかなき心地に患い はかなきここちにわづらふ はかなきここちにわずらう はかなき心地に患ふ はかなき心地に患う 01-024
ちょっとした病気を得てと解釈されるが、ちょっとした病気で宮廷を後にするとは考えにくいし、間もなく亡くなるのも理に合わない。心地の意味として確かに辞書には病気とあるが、病気の時の心持と考える方が適切である。それまでの長患いでは感じなかった... -
あさましき 浅ましき あさまし 浅まし 01-023
単にあきれるの意味ではなく、帝が見抜いていたように、御子の相に意想外な不穏な出来事を見て取ったことを表す。超能力ではないので具体的なビジョンを捉えたわけではなかろうが、都落ちをする政治的危機と、その後の繁栄の両方の姿を垣間見、その両極端...