A:解釈を決定づける基幹語– tax –
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しれもののものがたり 痴者の物語 02-108
痴者は判断力の乏しい者。この痴者は女であるとの説と、中将であるとの説がある。「つらきをも思ひ知りけりと見えむは、わりなく苦しきものと思ひたりしかば、心やすくて、またとだえ置きはべりしほどに、跡もなくこそかき消ちて失せにしか/02-110」とあり... -
ななとせあまりがほど 七年あまりがほど 02-107
頭中将や光源氏よりも左馬頭は七歳上と注釈されるがあやしいと思う。左馬頭が「若き時の心だに/02-129」そう思ったのであり、七年間かけてこの達観を手に入れたわけではない。これは光源氏の七年後あたりを想定した発言と思われる。現在光源氏は十七歳。二... -
さるところ 然る所 02-106
ふさわしい所。しかるべき所。この場合は、雨夜の品定めの論点である、生涯の伴侶にふさわしい相手。「さる方のよすがに思ひてもありぬべきに/02-075」とあった。前後を補って解釈すると、男の浮気性を恨みカッとなって心が離れてしまうのも烏滸がましい限... -
なまめきかはす なまめきかわす 艶き交はす 艶き交わす 02-106
和歌を取り交わすときに多く使用されると説明されるが、それだと、左馬頭は単なるナレーターとして状況を説明したに過ぎなくなる。左馬頭にとって、二人の和歌がなまめいて聞こえたと解釈したい。まず、なまめきかはすとは、異性に対してモーションをかけ... -
ききはやすべきひと 聞きはやすべき人 02-106
「ききはやす」は「聞いて囃し立てる」の意味とし、対象は上人とされているが、「はやす」は「栄やす 映やす」(引き立てる)と、「囃す」(拍子をとって曲を盛り上げる)の意味をかけている。従って、その対象は、表面的には上人だろうが、左馬頭にあて...