A:解釈を決定づける基幹語– tax –
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なほとこなつに なほ常夏に なおとこなつに なお常夏に 02-110
「常夏」は唐撫子、石竹。「とこ」は「常」と「床」、「なつ」は「夏」と「撫づ」をかける。女が「垣ほ」で暗示した女性器を、「床」で置き換える。頭を撫でた子も可愛いが、やはり乳繰り合ったおまえが愛しいというセクシャルな返歌。 咲きまじる色はいづ... -
あはれはかけよなでしこのつゆ あはれはかけよ撫子の露 あわれはかけよなでしこのつゆ あわれはかけよ撫子の露 02-110
「あはれ」は愛情。「撫子」は「撫でし子」、すなわち、花の名前と、頭中将が撫でてかわいがった子供のことをかける。「露」は「かける」対照である愛情の露と解釈される向きもあるが、歌で「露」とあれば泣き濡れること。あなたが撫でてかわいがってくれ... -
をりをりに 折々に 02-110
時折ではない。一年には様々な年中行事があり、また、男の子であれ女の子であれ成長過程にはいろいろの行事がある。それらを具体的に思い浮かべた表現。 山がつの垣ほ荒るとも折々にあはれはかけよ撫子の露 山がつの垣は手つかず荒れるとも、折りあるごと... -
やまがつのかきほあるとも 山がつの垣ほ荒るとも 02-110
「やまがつ」は女が自分を卑下して言った言葉とされるが、女が自分に見立てたのは「やまがつ」ではなく「垣ほ」である。娘である撫子が咲き出すの場所であるから、比喩として意味をなす。都会的洗練に欠けたやまが育ちのわたしである垣ほが「荒る」とは、... -
ことなることもなかりきや 異なることもなかりきや 02-110
特別、異例。「や」は、詠嘆。特別なことはありませんでした。「さばかりになれば、うち頼めるけしきも見えき/02-137」頭中将の中では、特別な関係であるのに、女からはその様子が見えない。その心的ギャップが「や」に籠められている。 さて その文の言...