A:解釈を決定づける基幹語– tax –
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もののあはれしりすぐし もののあはれ知り過ぐし しりすぐす 知り過ぐす 02-057
世の無常を感じすぎること。「あはれ進みぬればやがて尼にもなりぬかし/02-068」のエピソードを念頭にした表現。 事が中に なのめなるまじき人の後見の方は もののあはれ知り過ぐし はかなきついでの情けあり をかしきに進める方なくてもよかるべしと... -
おもひとまるひと 思ひとまる人 おもいとまるひと 思いとまる人 02-053
「棄てるのを思いとどまる」の意味で解釈されているようだが、思ひ(愛情)が他の女性に移らない、とどまっている。先に出た「心とまる/02-042」が愛情がわく意であったように、「とまる」はじっとしている、そこに根付くの意味。 かならずしもわが思ふに... -
かみがかみ 上が上 02-046
「なにがしが及ぶべきほどならねば、上が上はうちおきはべりぬ/02-040」を意識した表現。左馬頭が論評の対象にならないと匙を投げたまさにその対象が光源氏が女性であった場合であり、藤壺の存在を想起させる。 白き御衣どものなよらかなるに 直衣ばかり... -
いでやかみのしなとおもふだにかたげなるよを いでや上の品と思ふだにかたげなる世を かたげなり かたげ 02-045
理想の女性が「かたげなる(めったにいない)」と通例解釈されている。しかし、左馬頭の発言は理想の女性についてではない。「いでや」は議論に対して、そんなことはないとの反論。結局、左馬頭の話の論点をつかめ切れていないことからくるこしらえ訳にな... -
わがいもうとどものよろしききこえあるをおもひてのたまふにや わが妹どものよろしき聞こえあるを思ひてのたまふにや きこえあり 聞こえあり 02-044
左馬頭の女性論の中で、「世にありと人に知られず…さる方にて捨てがたきものをは/02-041~02-044」は唯一好色めいたものであり、その好色性をもって妹を見られたくないという藤式部丞の心理が働いたのがこの箇所。左馬頭によって夕顔階級の女性の魅力が暗...