ひと・人– tax –
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ききはやすべきひと 聞きはやすべき人 02-106
「ききはやす」は「聞いて囃し立てる」の意味とし、対象は上人とされているが、「はやす」は「栄やす 映やす」(引き立てる)と、「囃す」(拍子をとって曲を盛り上げる)の意味をかけている。従って、その対象は、表面的には上人だろうが、左馬頭にあて... -
つれなきひと つれなき人 連れなき人 02-106
冷淡な夫、左馬頭を指す。 菊を折りて 琴の音も月もえならぬ宿ながら つれなき人をひきやとめける 悪ろかめりなど言ひて 今ひと声 聞きはやすべき人のある時 手な残いたまひそなど いたくあざれかかれば 色の移ろった菊を折って、琴の音もよく月も... -
ひとまつらむやど 人待つらむ宿 02-104
男が通って来ないかと待ち焦がれている女の家。雨夜の品定めの導入部で、頭中将が「おのがじし、恨めしき折々、待ち顔ならむ夕暮れなどのこそ、見所はあらめ/02-012」と光源氏の手紙を読みたがっていた件があった。「人待つらむ宿」も一種の言い回し。この... -
このひと この人 02-120
上人。 神無月のころほひ 月おもしろかりし夜 内裏よりまかではべるに ある上人来あひてこの車にあひ乗りてはべれば 大納言の家にまかり泊まらむとするに この人言ふやう 今宵人待つらむ宿なむ あやしく心苦しきとて この女の家はた 避きぬ道なり... -
うへびと 上人 うえびと 02-104
殿上人。左馬頭が通っている妻(木枯の女)の浮気相手。ただし、牛車に乗り合わせた時点で左馬頭はもちろんそのことを知らない。左馬頭は左馬寮の長官で従五位相当。「上人」の動作に対して敬語が使用されていないことから、やはり従五位の同輩であろうと...