A:解釈を決定づける基幹語– tax –
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つてにても 伝てにても 01-091
人づてにでも、間接的にでも。この「つて」にあたるのは光源氏であろう。光源氏を大切に育てることで、桐壺の魂と触れあうのだ。 尋ねゆく幻もがな つてにても魂のありかをそこと知るべく 亡き人を尋ねゆく幻術士はいないものか直接は無理でも、道士を... -
なきひとのすみかたづねいでたりけむ 亡き人の住処尋ね出でたりけむ 01-090
長恨歌の詩句による。楊貴妃の魂のありかを訪ねて、道士が仙界まで赴いた。そこで楊貴妃と出会った証拠に金の釵を持ち帰る。 かの贈り物御覧ぜさす 亡き人の住処尋ね出でたりけむ しるしの釵ならましかば と思ほすもいとかひなし 命婦は例の贈り物をご... -
おもひねんぜめ 思ひ念ぜめ おもいねんぜめ 思い念ぜめ おもひねんぜむ 思ひ念ぜん おもいねんぜん 思い念ぜん 01-089
心に強く願っていなさい。今はじっと我慢しなさいなど。「め(むの已然形)」は勧誘。 かくてもおのづから 若宮など生ひ出でたまはば さるべきついでもありなむ 命長くとこそ思ひ念ぜめなど のたまはす こうなった今でも自然と、宮などご成長なさった... -
よろこび 喜び よろこぶ 喜ぶ 01-088
感謝の気持ち、お礼。ここまで、若宮について述べられていないので、ここでの「よろこび」は、桐壺更衣を女御や皇后 中宮にすることだろう。 故大納言の遺言あやまたず 宮仕への本意深くものしたりしよろこびは かひあるさまにとこそ思ひわたりつれ 言... -
ごらんじはじめし 御覧じ初めし ご覧じ初めし 01-087
「ご覧ず」は「見る」の尊敬語。「見る」は、一般に女性と交わることをいう。普段見ることが許されない女性を見る機会は、直接的に性行為と結びつく。当時の「(顔を)見る」は、今ならさしずめ、「下着姿か丸裸を見る」に等しい。女性にしても、顔を見ら...