A:解釈を決定づける基幹語– tax –
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いとかうしもみえじ いとこうしもみえじ いとかうしも見えじ いとこうしも見えじ 01-087
「かうしも」は母君の歌「(帝は)静心なき/01-086」を受ける。通例、桐壺の母君のように「乱りがはし」く見られたくないと解釈するが、一国の帝が更衣の母を基準に行動規範を考えるなどということはあり得ない。第一、母君は取り乱してはいない。前文の注... -
こころをさめざりけるほどとごらんじゆ 心をさめざりけるほどと御覧じ許すべし 心納めざりけるほどと御覧じ許すべし 心納めざりける程と御覧じ許すべし 01-086
帝が処罰なさらなかった理由を語り手が推測している。 荒き風 ふせぎし蔭の枯れしより 小萩がうへぞ静心なきなどやうに乱りがはしきを 心をさめざりけるほどと御覧じ許すべし 表の歌意:強風をふせいでくれた木が枯れたのでそれ以来、小萩の身の上が心... -
みだりがはしき みだりがわしき みだりがはし みだりがわし 乱りがはしき 乱りがわしき 乱りがはし 乱りがわし 乱りがわしい みだりがわしい 01-086
心乱れるの意味ではない。秩序を乱す感があるの意味。要するに一介の者が帝を非難するような歌を詠んだことに対する。 荒き風 ふせぎし蔭の枯れしより 小萩がうへぞ静心なきなどやうに乱りがはしきを 心をさめざりけるほどと御覧じ許すべし 表の歌意... -
こはぎがうへぞしづこころなき 小萩がうへぞ静心なき 小萩がうえぞ静心なき こはぎがうへぞしづこころなし 小萩がうへぞ静心なし 小萩がうえぞ静心なし 01-086
小萩の身の上が心配だと解釈されているが、それでは、なぜ「などやうに乱りがはしき」なのか、また、「いとかうしも見えじと思し静むれど/01-087」以下の叙述の意味が不明になる。帝は「いとかうしも見えじ(静心なきとは見られまい)」と自制しようとした... -
かきくらす かき暗す 掻き暗す 01-085
暗闇につつまれる。暗くなるの意味で、帝の親書を受け取った時には、「目も見えはべらぬに、かくかしこき仰せ言を光にてなむ(子を思う悲しみで)目も見えませんが、このように恐れ多い仰せごとを光にして) 01-60」と言っていたのと対照的である。母君は...