君は心地もいと悩ま 若紫05章01
原文 読み 意味
君は 心地もいと悩ましきに 雨すこしうちそそき 山風ひややかに吹きたるに 滝のよどみもまさりて 音高う聞こゆ ...
すこしねぶたげなる 若紫05章02
原文 読み 意味
すこしねぶたげなる読経の絶え絶えすごく聞こゆるなど すずろなる人も 所からものあはれなり まして 思しめぐら ...
内にも人の寝ぬけは 若紫05章03
原文 読み 意味
内にも 人の寝ぬけはひしるくて いと忍びたれど 数珠の脇息に引き鳴らさるる音ほの聞こえ なつかしううちそよめ ...
すこし退きてあやし 若紫05章04
原文 読み 意味
すこし退きて あやし ひが耳にや とたどるを 聞きたまひて 仏の御しるべは 暗きに入りても さらに違ふまじか ...
げにうちつけなりと 若紫05章05
原文 読み 意味
げに うちつけなりとおぼめきたまはむも 道理なれど
初草の若葉の上を見つるより旅寝の袖も露ぞ乾かぬ ...