A:解釈を決定づける基幹語– tax –
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もよほしがほ もよおしがお 催し顔 もよほし顔 もよおし顔 01-075
声の比喩。聴く者の涙を誘う。以下の二首の歌「鈴虫の声の限りを尽くしても長き夜あかずふる涙かな/01-076」「いとどしく虫の音しげき浅茅生に露置き添ふる雲の上人/01-077」にひびいてくる。 月は入り方の 空清う澄みわたれるに 風いと涼しくなりて 草... -
おんかへり おんかえり 御返り 01-074
復命との解釈が一般的である。復命は帝に対して使者としての報告をすることであり、その場合の「御」は帝に対する敬意となる。しかし、後に「御返り御覧ずれば 01-085」とあり、母北の方の返書を「御返り」としているので、ここも母北の方の返書と考える... -
あまたさるまじきひとのうらみをおひし あまたさるまじきひとのうらみをおいし あまたさるまじき人の恨みを負ひし あまたさるまじき人の恨みを負いし 01-073
恨みを負ふ主体を死んだ更衣と考える解釈があるが、「主上もしかなむ」が意味をなさなくなる。帝が人より受けた恨みとは、「人のそしり」を受け、上達部や上人から「目を側め」られ、「人のもてなやみぐさにな」り、「楊貴妃の例も」引き合いに出されかね... -
ひとのこころをまげたることはあらじ 人の心を曲げたることはあらじ 01-073
夫人たちの心をねじけさせはしなかった。具体的には、女御ひとりひとりを公平に愛してきたからは、誰からも恨まれる筋合いはない、との意味。まあよくも言えたものだと、母君は開いた口がふさがらなかったろう。 我が御心ながら あながちに人目おどろくば... -
しかなむ しかなん 01-072
「(かへりては)つらくなむ(かしこき御心ざしを思ひたまへられはべる)/01-070」を受ける。後ろに「おぼされぬる」などが省略。帝にしても、こうなってしまわれたことがつらくお感じですの意味で、命婦が母君に切り返す際の切り口上。「帝の代弁」参照。...