おんかへり おんかえり 御返り 01-074

2021-04-13

復命との解釈が一般的である。復命は帝に対して使者としての報告をすることであり、その場合の「御」は帝に対する敬意となる。しかし、後に「御返り御覧ずれば 01-085」とあり、母北の方の返書を「御返り」としているので、ここも母北の方の返書と考える。「御」は主体である母北の方に対する敬意と考えておく。読み方も「おほむ」とせず「おん」と読んでおく。


泣く泣く 夜いたう更けぬれば 今宵過ぐさず御返り奏せむと 急ぎ参る

命婦は泣きながら、夜もひどく更けましたので、今夜のうちにご返事を奏上しませんとと、帰参を急ぐ。

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