おも・おぼ・思– tax –
-
いとかくおもひたまへましかば いとかく思ひたまへましかば 01-031
死を前にした最後の願いである。「これまで周囲の人々の思惑に気兼ねしながら過ごして来たが、もっと自己の心に従順に帝との愛に徹すればよかったと思う後悔の念」、「こうなることがわかっていれば、なまじ帝の寵愛をいかただかなければよかった」、「か... -
きしかたゆくすゑおぼしめされず よろづのことをなくなくちぎりのたまはすれど 来し方行く末思しめされず よろづのことを契りのたまはすれど 来し方行く末思し召されず 萬の事を契り宣わすれど 01-028
この解釈も的外れが多い。「過去を振り返ること、将来を頼むこと」といった注があるが、それは辞書を引くに過ぎない。辞書の意味を文脈に合わせてどう解釈するか、そんな基本姿勢すら見受けられない。「思し召されず」が「契りのたまはすれ」に係ることを... -
ものをおもひしみ ものをおもいしみ 物を思ひ染み 物を思い染み ものをおもひしむ ものをおもいしむ 物を思ひ染む 物を思い染む 01-028
運命をかみしめながら。 いとにほひやかにうつくしげなる人の いたう面痩せて いとあはれとものを思ひしみながら 言に出でても聞こえやらず あるかなきかに消え入りつつものしたまふを 御覧ずるに 来し方行く末思し召されず よろづのことを泣く泣く... -
いふかたなくおもほさる いうかたなくおもおさる 言ふ方なく思ほさる 言う方なく思おさる 01-027
「形容詞の連用形+思う」の形。形容詞は思うの内容。言い様がないと思われた。「る」は自発。 限りあれば さのみもえ留めさせたまはず 御覧じだに送らぬおぼつかなさを 言ふ方なく思ほさる 決まりがあることなので、そう留め置くこともおできになれず... -
ものおもひ ものおもい 物おもひ 物おもい 物思ひ 物思い もの思ふ もの思う ものおもふ 01-014
「もの」とは、人力ではどうにも動かせないもののこと。虚弱体質と周囲の不理解、加えてライバルからの呪詛。位が低いことは非力を意味する。打開できない運命、すなわち死を感じ取っていたのだ。 かしこき御蔭をば頼みきこえながら 落としめ疵を求めたま...