こと・事– tax –
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ことにもあらず 事にもあらず 01-097
何ほどでもない。何ほどでもない。重大事ではない。更衣風情が亡くなったからと言って、取り立てて騒ぐことではない。 いとおし立ち かどかどしきところものしたまふ御方にて ことにもあらず思し消ちて もてなしたまふなるべし とても押し出しが強く、... -
かなしきこと 悲しきこと 悲しき事 01-040
死後の追贈で位があがることはありがたいことであるが、死が社会的にも確定事実とされる。娘はもう戻らないことを改めて確認することになる。 内裏より御使あり 三位の位贈りたまふよし 勅使来てその宣命読むなむ 悲しきことなりける 宮中から使者が来... -
よろしきことにだに 良ろしきことだに 良ろしき事だに 01-037
栄転などよい理由であっても。 何事かあらむとも思したらず さぶらふ人びとの泣きまどひ 主上も御涙のひまなく流れおはしますを あやしと見たてまつりたまへるを よろしきことにだにかかる別れの悲しからぬはなきわざなるを ましてあはれに言ふかひな... -
なにごとかあらむともおぼしたらず なにごとかあらんともおぼしたらず 何事かあらむとも思したらず 何事かあらんとも思したらず 01-037
父の目が利く宮中を出て母の実家で暮らすことになるが、後ろ盾のない光の君に待ち受けている将来不安を何も感じないこと。「む」はこれからの出来事。これを無視して、母の死について何も理解しないは大間違い。 何事かあらむとも思したらず さぶらふ人び... -
きしかたゆくすゑおぼしめされず よろづのことをなくなくちぎりのたまはすれど 来し方行く末思しめされず よろづのことを契りのたまはすれど 来し方行く末思し召されず 萬の事を契り宣わすれど 01-028
この解釈も的外れが多い。「過去を振り返ること、将来を頼むこと」といった注があるが、それは辞書を引くに過ぎない。辞書の意味を文脈に合わせてどう解釈するか、そんな基本姿勢すら見受けられない。「思し召されず」が「契りのたまはすれ」に係ることを...