門うちたたかせたま 若紫14章07
目次
原文 読み 意味
門うちたたかせたまへば 心知らぬ者の開けたるに 御車をやをら引き入れさせて 大夫 妻戸を鳴らして しはぶけば 少納言聞き知りて 出で来たり
05228/難易度:☆☆☆
かど/うち-たたか/せ/たまへ/ば こくろしら/ぬ/もの/の/あけ/たる/に みくるま/を/やをら/ひき-いれ/させ/て たいふ つまど/を/ならし/て しはぶけ/ば せうなごん/きき/しり/て いで/き/たり
門を軽くお叩かせになると、事情も知らない者が開けたので、御車を静かに引き入れさせて、大夫が妻戸を鳴らし咳払いをしたところ、少納言は合図だと聞き取って出て来た。
門うちたたかせたまへば 心知らぬ者の開けたるに 御車をやをら引き入れさせて 大夫 妻戸を鳴らして しはぶけば 少納言聞き知りて 出で来たり
大構造と係り受け
古語探訪
せたまへば 05228
使役+尊敬。
心知らぬ者 05228
事情を知らない人。光とも知らずに誰何でもしたのだろう。
やをら 05228
静かに。
妻戸 05228
寝殿作りの母屋にある東西の入り口。妻戸の前で座って話をするか、導く者が入れば中に入って一夜を明かすことになる。