御車にたてまつるほ 若紫06章12

2021-05-04

原文 読み 意味

御車にたてまつるほど 大殿より いづちともなくて おはしましにけること とて 御迎への人びと 君達などあまた参りたまへり

05098/難易度:☆☆☆

みくるま/に/たてまつる/ほど おほいどの/より いづち/と/も/なく/て おはしまし/に/ける/こと とて おほむ-むかへ/の/ひとびと きみたち/など/あまた/まゐり/たまへ/り

君がお車にお乗りになるところに、左大臣邸から、「どこへともおっしゃらずに、おでかけになってしまうとは」と、お迎えの者たちや、ご子息方などが大勢まいられた。

御車にたてまつるほど 大殿より いづちともなくて おはしましにけること とて 御迎への人びと 君達などあまた参りたまへり

大構造と係り受け

古語探訪

御車にたてまつる 05098

車に乗るの尊敬語。

ほど 05098

すぐ後に「しばしもやすらはずたちかへりはべらむは」と言っているのだから、もう出発しようとしていた頃だとわかる。

大殿 05098

妻の父である左大臣邸。

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