同じさまにのみある 若紫10章02

2021-05-08

原文 読み 意味

同じさまにのみあるも道理なるうちに この月ごろは ありしにまさる物思ひに 異事なくて過ぎゆく

05158/難易度:☆☆☆

おなじ/さま/に/のみ/ある/も ことわり/なる/うち/に この/つきごろ/は ありし/に/まさる/もの-おもひ/に ことごと/なく/て/すぎ/ゆく

尼君からの返事に変化がないのも当然であるが、その間にも、近頃は、藤壺の懐妊によりこれまでよりいっそう運命を悲観し、ほかへ気持ちを向けることもなくて時は過ぎて行く。

同じさまにのみあるも道理なるうちに この月ごろは ありしにまさる物思ひに 異事なくて過ぎゆく

大構造と係り受け

古語探訪

同じさま 05158

紫をもらい受けたいという光の前からの懇願に対して、まだ子供だからという断りの文句に変化がないこと。

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