同じさまにのみある 若紫10章02
原文 読み 意味
同じさまにのみあるも道理なるうちに この月ごろは ありしにまさる物思ひに 異事なくて過ぎゆく
05158/難易度:☆☆☆
おなじ/さま/に/のみ/ある/も ことわり/なる/うち/に この/つきごろ/は ありし/に/まさる/もの-おもひ/に ことごと/なく/て/すぎ/ゆく
尼君からの返事に変化がないのも当然であるが、その間にも、近頃は、藤壺の懐妊によりこれまでよりいっそう運命を悲観し、ほかへ気持ちを向けることもなくて時は過ぎて行く。
同じさまにのみあるも道理なるうちに この月ごろは ありしにまさる物思ひに 異事なくて過ぎゆく
大構造と係り受け
古語探訪
同じさま 05158
紫をもらい受けたいという光の前からの懇願に対して、まだ子供だからという断りの文句に変化がないこと。