言葉多かる人にてつ 若紫08章12

2021-05-05

原文 読み 意味

言葉多かる人にて つきづきしう言ひ続くれど いとわりなき御ほどを いかに思すにか と ゆゆしうなむ 誰も誰も思しける

05132/難易度:☆☆☆

ことば/おほかる/ひと/にて つきづきしう/いひ/つづくれ/ど いと/わりなき/おほむ-ほど/を いかに/おぼす/に/か/と ゆゆしう/なむ たれ/も/たれ/も/おぼし/ける

惟光は口達者な人で、言葉巧みに言いつづけるのだが、まったく話にならない年のゆかなさを君はどうお思いなのかと、この申し出は女君にとってゆゆしきものと、誰もがそうお考えになる。

言葉多かる人にて つきづきしう言ひ続くれど いとわりなき御ほどを いかに思すにか と ゆゆしうなむ 誰も誰も思しける

大構造と係り受け

古語探訪

わりなき 05132

道理にあわない。

御ほど 05132

年齢。

御 05132

紫に対する話者(この場合、尼君をはじめとする女房たち)からの敬意。

思す 05132

話相手である惟光ではなく、もちろん当事者たる光。

ゆゆしう 05132

幼すぎる結婚が紫のためにけっしてならないという気持ち。

誰も誰も思しける 05132

先にも説明した通り。惟光の話相手は、尼君ほか女房たちである。

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