うち臥したまへるに 若紫03章01
目次
原文 読み 意味
うち臥したまへるに 僧都の御弟子 惟光を呼び出でさす ほどなき所なれば 君もやがて聞きたまふ
05045/難易度:☆☆☆
うち-ふし/たまへ/る/に そうづ/の/みでし これみつ/を/よび/いで/さす ほどなき/ところ/なれ/ば きみ/も/やがて/きき/たまふ
すこし横になっておられるところへ、僧都のお弟子さんが取次ぎに惟光を呼び出させる。狭いところなので、君もつつぬけにお聞きになる。
うち臥したまへるに 僧都の御弟子 惟光を呼び出でさす ほどなき所なれば 君もやがて聞きたまふ
大構造と係り受け
古語探訪
うち臥し 05045
仮寝、ちょっと横になって休息すること。
呼び出でさす 05045
「さす」という使役が入っている点に注意。僧都の弟子が人を使って惟光を呼び出させるのである。
やがて聞きたまふ 05045
本来、弟子から受けた挨拶を惟光が聞き取り、それを光に伝えるのだが、狭いところなので、惟光に話している挨拶がじかに光の耳に達していることをいう。