尼上にはもて離れた 若紫08章02
原文 読み 意味
尼上には もて離れたりし御気色のつつましさに 思ひたまふるさまをも えあらはし果てはべらずなりにしをなむ かばかり聞こゆるにても おしなべたらぬ志のほどを御覧じ知らば いかにうれしう などあり
05122/難易度:☆☆☆
あまうへ/に/は もて-はなれ/たり/し/みけしき/の/つつましさ/に おもひ/たまふる/さま/を/も え/あらはし/はて/はべら/ず/なり/に/し/を/なむ かばかり/きこゆる/に/て/も おしなべ/たら/ぬ/こころざし/の/ほど/を/ごらんじ/しら/ば いかに/うれしう など/あり
尼上へは、どうにも取り合っていただけぬご様子に遠慮されて、考えております事柄も、お話し切らずに終わりましたことがどうにも。これほど申し上げます態度からでも、尋常でない志のほどをご覧いただけましたら、どんなにうれしいことか」などとある
尼上には もて離れたりし御気色のつつましさに 思ひたまふるさまをも えあらはし果てはべらずなりにしをなむ かばかり聞こゆるにても おしなべたらぬ志のほどを御覧じ知らば いかにうれしう などあり
大構造と係り受け
古語探訪
もて離れ 05122
光の気持ちを拒んだこと。「もて」は努めてそうする。
つつましさ 05122
遠慮。
おしなべたらぬ 05122
普通でない。